2007/08/28

シザー基礎知識

◆シザーの長さ
スタイルと好みにもよりますが、

 ・ブラント…5.0~6.0インチ(12.7~15.24cm)
 ・ストローク・スライド・ワンレングス…5.5~6.5インチ(13.97~16.51cm)
 ・刈り上げ…6.5~7.0インチ(16.51~17.78cm)

が目安となります。
(インチ数は、シザー全体の長さ 1インチ→2.54cm)

◆使用鋼材
鋏に使用されている鋼材は、
 ・ステンレス
 ・ニッケル(鋼の粘り、耐ショック性を増します)
 ・クロム(鋼の耐摩耗性高め、さびにくくします)
 ・モリブテン(鋼の焼き入れ性を高め、加熱時の材質が粗くなることを防ぎます。

  更にステンレス鋼をサビなどから守ります)
 ・バナジウム(強靭性を高めます)
 ・タングステン(モリブデンと同じ特性だが効果は約1/2)
 ・コバルト(固くなり変形しづらくなります)
 ・ステライト(コバルト・クロム・タングステンを含む合金)
などを色々な割合で調合し、求める性質を発揮させるようにした合金を使用します。

鋳造品以外は、通常刃と柄は別合金で作られており、柄には焼き入れしていないステンレスを使用します。
鋼材は各メーカーにより呼び名に違いがあります。また、焼き入れ具合や添加物の量でも呼び名は変わります。
鋼材の違いは切れ味・刃の磨耗・精度・修正・研ぎに影響があります。


鋏は二枚の刃が激しい接触を行うために大変磨耗しやすくなっています。
鋏の機能を保持するためには、耐磨耗性が強く、硬く変形しづらく、錆難い性質を有する材質でメンテナンスをしっかりすることが大事です。